韓国・サウジ防衛産業協力が新段階へ──安圭伯国防長官がリヤドでR&D協力覚書を締結

韓国・サウジ防衛産業協力が新段階へ──安圭伯国防長官がリヤドでR&D協力覚書を締結

Title: South Korea and Saudi Arabia Sign Defense R&D Pact, Shifting From Arms Sales to Strategic Partnership

Summary: South Korean Defense Minister Ahn Kyu-baek met Saudi counterpart Khalid bin Salman in Riyadh on February 8, 2026, signing an MOU on joint defense R&D between ADD and DRDA. Building on the Cheongung-2 missile export deal and ongoing talks on co-developing a next-generation fighter based on the KF-21, the two countries are moving beyond transactional arms deals toward a long-term strategic partnership in defense technology and industrial cooperation.


韓国の安圭伯国防部長官は2月8日(現地時間)、サウジアラビアの首都リヤドでハリード・ビン・サルマン・アル・サウド国防相と会談し、韓国国防科学研究所(ADD)とサウジ国防研究所(DRDA)の間で「国防研究開発協力覚書(MOU)」を締結した。安長官のサウジ訪問は2025年9月以来5カ月ぶりで、中東最大級の防衛産業展示会「世界防衛産業展示会(WDS)2026」への参加に合わせて実現した。

「武器売買」から「戦略的共同開発」へ

両国の防衛産業協力は、ここ数年で急速に深化してきた。2024年初頭には韓国が独自開発した中距離地対空ミサイル「天弓2」のサウジ向け輸出契約が締結された。同年1月にはADDの高官がリヤドを訪問し、KF-21戦闘機を基盤とする次世代(第6世代)戦闘機の共同開発について協議を行っている。

2026年1月末にはサウジ王立空軍司令官が韓国航空宇宙産業(KAI)の本社を訪問し、KF-21に実際に搭乗するなど、関心の高さを見せた。報道によると、サウジが検討中のKF-21関連の契約規模は約20兆ウォン(約2兆円)にのぼる可能性がある。

今回のR&D覚書は、こうした個別案件の積み重ねを「研究開発」「国防技術」「体系革新」といった包括的な協力体制に格上げするものだ。安長官は会談で、韓国が「サウジ・ビジョン2030」の核心的協力国として防衛産業分野の連携を発展させたいと提案し、ハリード国防相の年内訪韓を要請した。ハリード国防相は両国が「未来志向的戦略パートナー関係」にあると応じ、韓国の技術力がサウジの国防能力強化に寄与することへの期待を示した。

サウジが韓国を選ぶ構造的理由

サウジが韓国との防衛産業協力を拡大する背景には、「ビジョン2030」に基づく武器国産化戦略がある。サウジは2030年までに主要防衛製品の50%を国産化し、世界の防衛産業で上位25位以内に入ることを目標としている。従来の「完成品購入」モデルから脱却し、技術移転と現地生産を含む協力相手を求める中で、韓国の提案する「技術移転+現地工場設立+人材育成」のパッケージ型モデルが合致した。

一方、韓国は2027年までに世界4大防衛産業輸出国への跳躍を掲げており、中東市場は最重要ターゲットの一つ。WDS 2026には韓国から40社が出展し、ハンファ、HD現代、LIGネクスワン、KAIなど大手が展示ブースを並べた。安長官は展示会場で中小企業との懇談会も開き、輸出現場の声を聴取した。

両国の利害が合致する中、防衛産業協力が「単発の武器取引」から「長期的戦略パートナーシップ」へと構造的に転換しつつある。天弓2の輸出、KF-21を軸とした次世代戦闘機の共同開発協議、そして今回のR&D覚書という一連の流れは、韓国がサウジにとって単なる武器供給国ではなく、国防産業基盤そのものを共に構築するパートナーとなりつつあることを示している。

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