経済産業省、「経済安全保障経営ガイドライン(第1版)」を正式公表

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経済産業省、「経済安全保障経営ガイドライン(第1版)」を正式公表

Title: Ministry of Economy, Trade and Industry Officially Releases “Economic Security Management Guidelines (First Edition)”

Summary: METI has released the “Economic Security Management Guidelines (First Edition),” providing guidance for companies to address geopolitical risks and ensure autonomy and indispensability. The guidelines recommend supply chain resilience and prevention of technology leakage, with a checklist also provided.


経済産業省は1月23日、「経済安全保障経営ガイドライン(第1版)」を正式に取りまとめ、公表した。企業が経済安全保障上のリスクに起因する損失を中長期的に抑え、企業価値の維持・向上を見据えた経営戦略を考える上での推奨事項 として位置づけられる。

策定の背景と意義

国際情勢が不安定になる中、自社を取り巻く経済安全保障リスクから自社ビジネスを守り、事業を成長させていくことは産業界共通の課題 となっている。産業界からは経済安全保障の取組がコストになるとの声がある一方、官民一体で取組を進めることで地政学的リスクの低減や取引拡大の機会につながり得る との指摘もある。本ガイドラインは、経済安全保障対応を単なるコストではなく企業価値向上への投資として捉える視点を提供している。

ガイドラインの3つの柱

本ガイドラインは「自律性確保」「不可欠性確保」「ガバナンス強化」の3本柱で構成される。「自律性確保」とは、サプライチェーン強靭化等により、特定の国や企業に過度に依存することなく、いかなる状況下でも顧客や消費者に製品・サービスを安定的に供給できる体制を構築すること を指す。「不可欠性確保」では、継続的なイノベーション創出とコア技術の流出防止を通じ、国際社会にとって不可欠な存在となることを目指す。

本ガイドラインは特定の業界や事業形態、事業規模を想定しない記述としているが、経済安全保障推進法で指定する特定重要物資の供給に関わる企業や基幹インフラ制度の対象企業は、積極的な対応が期待される。

また経産省は推奨事項を抜粋したチェックリストも同時に公表した。Excelフォーマットで提供されており、企業が自社の取組状況を自己点検し、経営戦略への反映度を確認するツールとして活用できる。経産省は今後も国際情勢や経済安全保障政策の動向に応じて継続的に更新していく方針だ。

ライタープロフィール

Seculigence Editorial Department