台湾の法務部調査局(MJIB)の徐国楨副局長が英テレグラフ紙のインタビューに応じ、中国によるスパイ活動の実態と対策を明らかにした。
徐副局長によると、中国のために働くスパイの大半は退役軍人または現役軍人で、約8割が軍関係者、約2割が公務員だという。中国の工作員は信頼関係を築くため対面での接触を好むが、最近ではオンラインバンキング詐欺や出会い系アプリ、フェイスブックやリンクトインなどのSNSを通じた勧誘も増えている。特に「経済的に困窮している人」を標的とし、特定の情報を提供すれば返済不要のローンを提供するという手口が使われているという。
2024年には64人がスパイ関連の罪で起訴され、前年の48人から増加した。徐副局長は、2024年が選挙の年だったため中国がスパイ活動を強化したと分析している。2025年9月までに起訴されたのは15人で、これは政府の効果的な対策を反映しているとしている。
頼清徳総統は2025年3月、中国のスパイ活動に対抗するため17項目の戦略を発表した。軍法会議制度の復活、中国からの訪問者に対するリスク管理の強化、法的枠組みの整備などが含まれている。徐副局長は台湾のスパイ問題を「極めて深刻」としながらも、「強力な省庁間協力と高い能力」で対処できると自信を示した。
