経済産業省が「経済安全保障経営ガイド」1次案を取りまとめ

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経済産業省が「経済安全保障経営ガイド」1次案を取りまとめ

経済産業省は、企業向けに経済安全保障の視点を経営に反映できるよう支援する「経済安全保障経営ガイドライン」(1.0版)案を取りまとめた。同案は11月20日に公表されたもので、12月26日までパブリック・コメントが行われていた。大国間の技術競争激化や経済的威圧の手段として関税・輸出規制が強化される中で、企業が中長期的な視点で自社の競争力を維持・向上させるための指針を示した。

ガイドラインは「自律性確保」「不可欠性確保」「ガバナンス強化」の3つを柱とする。自律性確保では、特定国への過度な依存を回避し、あらゆる状況下でも製品・サービスを安定供給できる体制構築を求める。具体的には、サプライチェーンの可視化、代替調達先の確保、備蓄戦略などを推奨。不可欠性確保では、継続的なイノベーション創出とともに、自社のコア技術の流出防止策を徹底し、国際社会にとって不可欠な存在となることを目指す。

本ガイドラインは企業への義務付けではなく、デリスキングの考え方に基づく推奨事項として位置づけられる。経営者の善管注意義務を果たす裏付けの一つとなることも想定されており、経済安全保障対応を単なるコストではなく、企業価値向上に貢献する投資として捉えることを促している。

経産省は今後、産業界との対話を重ね、国際情勢の変化に応じてガイドラインを適時更新する方針だ。

 

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