政府は12月26日、特定秘密保護法の運用基準を改定し、閣議決定した。先端技術や重要インフラなど経済安全保障に関する情報のうち、機密性が特に高いものを「特定秘密」に指定できることを明確化した。運用基準の見直しは2020年6月以来2回目となる。
特定秘密保護法は現在、防衛、外交、スパイ防止、テロ防止の4分野を対象としている。今回の改定により、経済安全保障分野も指定対象となることが明文化され、情報保全体制が強化される。読売新聞によれば、重要物資や先端技術のサプライチェーン情報など、漏洩した場合に安全保障に「著しい支障」を与える恐れがある情報が対象となる。
今年5月に重要経済安保情報保護・活用法が施行され、秘匿すべき情報を「重要経済安保情報」として指定する制度が始まっていた。共同通信は、両法律で対象が重複するとの指摘があったと報じている。今回の改定で両法の関係が整理され、より機密性の高い情報については、罰則がより重い特定秘密として指定されることになる。
改定案にはセキュリティー・クリアランス制度の運用改善も盛り込まれた。特定秘密を扱う公務員や民間事業者に情報漏洩の恐れがないかを調べる「適性評価」について、必要な情報収集後に面接を実施することや、過去に別の行政機関で審査を受けた場合の記録の共有が可能になるなど、効率化が図られる。
時事通信は、この改定が適性評価制度との一体的運用により情報保全を強化する狙いがあると指摘している。特定秘密保護法は2014年12月に施行され、運用基準は約5年ごとに見直すこととされている。

