「サイバーはひとごとじゃない」——2026年サイバーセキュリティ月間が始動

「サイバーはひとごとじゃない」——2026年サイバーセキュリティ月間が始動

Title: Japan Launches Cybersecurity Awareness Month 2026 Under New National Cyber Office Summary: Japan’s government kicked off Cybersecurity Awareness Month (February 1–March 18) under the theme “Cyber Is Not Someone Else’s Problem.” This marks the first campaign since the establishment of the National Cyber Office (NCO) in July 2025, following the enactment of the Active Cyber Defense legislation. NCO chief Kimura Kimihiko urged individuals and businesses to adopt basic countermeasures, including the “Nine Cybersecurity Principles,” to combat rising ransomware and supply-chain attacks nationwide.


2月1日から3月18日まで、政府が定める「サイバーセキュリティ月間」が始まった。内閣官房国家サイバー統括室(NCO)を中心に、産官学民が連携してサイバーセキュリティに関する普及啓発活動を集中的に展開する。今年のテーマは「サイバーはひとごとじゃない」。ランサムウェアやフィッシング詐欺など深刻化するサイバー脅威を「自分ごと」として捉え、対策を実践するよう広く呼びかける。

「情報セキュリティの日」から20年

サイバーセキュリティ月間の起源は2006年にさかのぼる。同年2月、情報セキュリティ政策会議が「第1次情報セキュリティ基本計画」を策定したことを受け、毎年2月2日が「情報セキュリティの日」に定められた。

2010年には啓発期間を拡大し、2月を「情報セキュリティ月間」に設定。その後、2014年11月に「サイバーセキュリティ基本法」が成立したことを機に、名称を現在の「サイバーセキュリティ月間」に改め、期間も2月1日~3月18日に拡充された。最終日の「3月18日」は「サイバー(3・1・8)」の語呂合わせに由来する。

月間の目的は、国民一人ひとりのセキュリティ意識を高め、具体的な対策行動を促すことにある。OSやソフトウェアの更新、多要素認証の導入といった基本対策の徹底を呼びかけるとともに、政府機関・民間企業・学術機関など多様な主体が連携する場として機能してきた。

NCO新設後初の月間——能動的サイバー防御を背景に

今年の月間は、日本のサイバーセキュリティ体制が大きく刷新された直後に迎えるものとなった。政府は2025年5月に「サイバー対処能力強化法・整備法」(いわゆる能動的サイバー防御法)を成立させ、同年7月には内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を発展的に解消してNCOを新設。12月には新たな「サイバーセキュリティ戦略」を策定した。

2月2日(日)に東京・原宿のWITH HARAJUKU HALLで開催されたキックオフイベントでは、NCOの木村公彦統括官が登壇し、ランサムウェア被害が依然として高水準にあること、製造業などの供給網を狙った攻撃が急増していることに言及。NCOと独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が推奨する「サイバーセキュリティ対策9か条」を紹介し、基本的な対策の徹底だけで多くの脅威を防げると強調した。

イベントには普及啓発協力キャラクターを務める俳優の鈴木福氏や大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」も登壇し、「全員参加」での対策を訴えた。高市早苗内閣総理大臣もビデオメッセージを寄せている。

全国各地でイベントやコンテンツを展開

期間中、NCOはポスターやデジタルサイネージの配布、リレーコラムの掲載、全国各地での関連イベント開催などを通じて幅広い層への働きかけを行う。企業向け・全世代向けなど4種類の周知動画もNCO公式YouTubeチャンネルで公開されている。警察庁やIPA、総務省、経済産業省など関係省庁もそれぞれの立場からセミナーや情報発信を展開する予定だ。

※サイバーセキュリティ月間中のイベントは、こちらからご確認ください。

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Seculigence Editorial Department