エプスタイン文書に習近平の名前──アンドルー元王子との「長い時間」が浮上

エプスタイン文書に習近平の名前──アンドルー元王子との「長い時間」が浮上

Title: Xi Jinping Named in Epstein Files Through Prince Andrew Connection

Summary: Newly released DOJ Epstein documents include an email referencing Prince Andrew’s extensive contact with Xi Jinping. China has yet to officially respond.


米司法省が1月30日に公開したジェフリー・エプスタイン関連文書300万ページ超の中に、中国の習近平国家主席の名前が含まれていたことが明らかになった。エプスタインと習氏の直接的な関係を示す内容ではなく、英国のアンドルー元王子(現アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー)と習氏の接点に言及したものである。

アンドルー元王子を介した言及

問題のメールは、エプスタインが2015年11月にリンクトイン(LinkedIn)共同創業者のリード・ホフマン氏に送ったもので、「アンドルー王子は中国に行くところだ。彼は習近平と長い時間を過ごした」と記されている。エプスタインはさらに、アンドルー元王子が米投資会社JPモルガン・カゼノヴの中国代理を務めたがっている旨も別のメールで述べていた。

中国国営メディアの過去の報道によれば、アンドルー元王子は2016年4月と2018年5月の2回、北京の人民大会堂で習近平氏と公式に会談している。中国政府のウェブサイトでは、習氏が両会談でアンドルー元王子の英中関係「黄金時代」への貢献を称えたとされる。

2025年4月に英国の裁判所が公開したアンドルー元王子の元側近ドミニク・ハンプシャー氏の証言によれば、アンドルー元王子は習氏に毎年誕生日の祝いの手紙を送るなど、定期的な「連絡チャネル」を維持していた。この手紙の起草を支援していたのが、2024年12月に英国への入国を禁止された中国人ビジネスマンの楊騰波氏だ。

楊氏は中国共産党のスパイとして英国情報機関MI5に警戒されていた人物で、アンドルー元王子の慈善事業「ピッチ@パレス」の中国支部設立にも関与していた。

中国側の反応は沈黙

今回の文書公開を受け、中国外交部が公式に反応した形跡は、2月4日時点で確認できていない。

ただし、エプスタイン文書にはバノン元首席戦略官とエプスタインの2019年5月のやり取りも含まれており、バノンが習氏と中国共産党指導部を「田舎者の集団」と呼び、「習近平は高校もろくに出ていない」と嘲笑していたことが明るみに出ている。こうした内容が中国国内の検閲をすり抜けて拡散すれば、北京にとって面子に関わる問題に発展する可能性もある。

文書に名前が登場すること自体が犯罪への関与を意味するものではない。しかし、エプスタインの交友ネットワークを通じて各国要人の脆弱性が改めて浮き彫りになった今回の公開は、中国共産党によるエリート取り込み工作の実態を垣間見せている。

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