中国軍機関紙、軍高官粛清を「重大な勝利」と称賛──全軍に忠誠と強軍建設を呼びかけ

中国軍機関紙、軍高官粛清を「重大な勝利」と称賛──全軍に忠誠と強軍建設を呼びかけ

Title: PLA Daily Hails Purge of Top Military Officials as a “Major Victory,” Urges Loyalty Across the Armed Forces

Summary: The PLA Daily, the Chinese military’s official newspaper, published a commentary on January 31 characterizing the investigations into former Central Military Commission Vice Chairman Zhang Youxia and Joint Staff Department Chief Liu Zhenli as a “major victory” in the anti-corruption campaign. Five of the seven CMC members selected at the 20th Party Congress in 2022 have now been purged, shrinking the body to just two — Xi Jinping and Zhang Shengmin — its smallest size since the Cultural Revolution. The repeated calls for loyalty suggest the unprecedented purges are generating significant unease within the ranks, raising questions about whether a system prioritizing political allegiance over expertise can sustain combat readiness.


中国人民解放軍の機関紙『解放軍報』は1月31日、軍人トップだった張又侠・中央軍事委員会副主席と劉振立・連合参謀部参謀長に対する調査を反腐敗闘争の「重大な勝利」と位置づける評論員文章を掲載した。

「腐敗官僚の摘発は事業を妨げる障害物を取り除くもの」であり「戦闘力建設の水増し部分を一掃する」と主張。全軍の将兵に対し党への忠誠を誓い、強軍建設に全精力を注ぐよう呼びかけた。2026年は第15次五カ年計画の初年度であり、人民解放軍の「百年目標」達成に向けた正念場の年だとも強調している。

この評論員文章に先立つ1月25日、解放軍報はより格上の「社説」を1面に掲載し、両名が「中央軍事委員会主席責任制を深刻に踏みにじり、損ねた」と断罪していた。党の軍に対する絶対的指導を脅かし、「政治生態と戦闘力建設に重大な損害を与えた」とする内容で、全軍に「習近平同志を核心とする党中央の決定を断固として支持」するよう求めた。

31日の文章はこうした五大罪状の列挙を控え、反腐敗の成果と前向きな強軍路線を前面に出す構成へと変化しており、当初の激烈なトーンからの軌道修正がうかがえる。

 粛清の規模と解放軍報の役割

こうした呼びかけが繰り返されるのは、軍内粛清が前例のない規模に達しているためだ。

2022年の第20回党大会で選ばれた中央軍事委員会7名のうち5名がすでに失脚。2025年10月には何衛東・前副主席ら上将(大将に相当)9名が一斉に党籍・軍籍を剥奪され、解放軍報はこの際も1面社説で「主席責任制に挑んだ」と批判した。同年7月の政治工作幹部粛清時にも連日、党への忠誠強化を訴える論文を掲載しており、解放軍報は粛清のたびに全軍の引き締めを図る役割を担っている。

中央軍事委員会は現在、習近平と規律検査部門出身の張昇民の2名にまで縮小し、文化大革命以降で最小規模となった。忠誠の呼びかけが繰り返されること自体が、粛清の嵐が軍内に動揺を広げている証左といえる。2027年の人民解放軍創設100周年を前に、軍の専門性よりも政治的忠誠が優先される体制がどこまで実戦能力を維持できるのか、引き続き注視が必要だ。

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