Title: Top PLA Officials Purged — Contradictions in the CMC Chairman Responsibility System Exposed
Summary: On January 24, China’s Ministry of National Defense announced investigations into Zhang Youxia, Vice Chairman of the Central Military Commission and the military’s second-ranking officer, and Liu Zhenli, Chief of the Joint Staff Department. Five of the seven CMC members appointed in 2022 have now been targeted for disciplinary action. Under the Chairman Responsibility System that concentrates power in Xi Jinping, the successive purges of self-appointed “allies” reveal a gap between nominal absolute authority and actual military control. The consecutive removals of Eastern Theater commanders responsible for Taiwan operations raise serious concerns about military capability, making large-scale operations unlikely in the near term.
中国国防部は1月24日、軍人トップの張又侠中央軍事委員会副主席と劉振立統合参謀部参謀長の調査開始を発表した。解放軍報が25日報じた。
張氏は習近平国家主席に次ぐ軍内序列2位で、父親同士が親しかった「盟友」だった。2022年10月に7人体制で発足した中央軍事委員会は、習近平主席と張昇民副主席の2人のみとなり、委員7人中5人が処分対象という異例の事態に陥った。

主席責任制の逆説
中国人民解放軍は、2017年の第19回党大会で明文化された中央軍事委員会主席責任制により運営される。この制度は中央軍事委員会主席(習近平)に全軍の最高指揮権と最終決定権を集中させ、メンバーによる合議を排除するもの。
しかし、今回の粛清はこの制度が内包する矛盾を露呈した。制度上は習近平が絶対的権力を持つはずが、自ら任命した張又侠副主席を含む幹部を次々と粛清せざるを得ない状況は、名目上の権力と実際の軍掌握に深刻な乖離があることを示す。また中央軍事委員会は7人中5人を失っても主席が単独指揮できる制度だが、それは失敗の全責任も習近平個人に帰することを意味する。
そして、一連の粛清をめぐっては複数の分析が存在する。当初は習近平と張又侠の権力闘争説が有力だった。しかし、習近平が苗華とその人脈に不信感を強め、張又侠と連携して軍内福建閥を粛清したという説も浮上している。非公開の裁判をめぐる報道では、何衛東が習近平への忠誠を主張する一方、反腐敗取り締まりの「欠陥や性急さ」を感じていたと述べたとの情報もある。
表面的には装備調達の大規模汚職が続く。2023年7月にロケット軍の李玉超司令官と徐忠波政治委員が解任され、後任に異例の他軍種出身者が就任した。装備発展部が不正情報提供を求める公告を出したことから、李尚福前国防相や魏鳳和元国防相ら同部門関係者への調査が進められてきた。
しかし、改革開放時代においてさえ、中央軍事委副主席の失脚や党政治局員の粛清も前例がない。これは汚職取り締まりという名目の政治的粛清、事実上の「政変」と見るべきだろう。
台湾海峡問題への影響
中央軍事委員会の機能不全は中国の軍事能力に重大な影響を及ぼしうる。特に東部戦区司令官だった何衛東と後任の林向陽の連続失脚は、台湾海峡の作戦計画に直接影響する。軍内の広範な腐敗が明らかになったことで、ロケット軍や新設された軍事宇宙部隊、サイバー空間部隊、情報支援部隊など戦略部隊の信頼性にも疑問符が付く。
2024年6月の魏鳳和・李尚福の処分報道では「党への不忠実さ」が非難されており、軍高官の間で習主席への不信感が広がっている可能性が指摘される。張又侠の失脚は習近平が最も信頼していた「盟友」を失うことを意味し、10年以上軍を掌握してきたにもかかわらず、自ら重用した幹部を次々と粛清せざるを得ない状況は、習近平の軍内基盤の脆弱性を露呈しているのではないか。
当面、大規模軍事作戦の展開は困難となり、台湾有事のリスクは短期的に低下する可能性がある一方、政権不安定化という新たなリスク要因が浮上している。

